「生理痛で何でヘルニア?」と思った方もいらっしゃると思います。
この記事が書いてある位ですから関係はあります。そして男性陣にも知っていてもらいたいと思っています。男性は「何でイライラしてるの?」とか「意味わからない」と女性の体の不調がわからないことが多いのが現状です。なので知ってもらいたいと思っています。
そして女性の方はもしかしたらと思えることもあるかもしれません。
神奈川カイロプラクティック整体院に相談に来たAさんのお話をさせてください。
Aさんは毎月の生理痛がひどくて会社を休むほどの痛みが出ていました。毎月ロキソニンを飲んで何とか耐え忍んでいました。病院なども行きましたが痛みは変わることもなく毎月くる痛みに恐怖しながら過ごしていました。
そんな中、ネットで偶然当院を見つけダメ元で相談をしてみようと思い、いらっしゃいました。
結果、生理痛がかなり楽になりロキソニンも飲まずに済むようになりました。
なぜAさんは薬を飲まずに済むようになったのか、その過程は下でお話ししますね。
毎月ある生理痛はひどい人ほど試練でしかありません。辛いですよね。
そんな状況を世の男性陣にもわかってもらいたい為に出来るだけ分かりやすくお話ししますね。
最初に生理の概要をお話しします。
生理とは
卵巣から卵子が出て(排卵)、卵管が卵子をつかみ、卵管を卵子が通って子宮へ向かいます。
この時、子宮内膜が受精卵(受精した場合)を迎える為に血液を溜めて分厚くなります。
受精していない、受精しても着床しなかった場合は子宮内膜は必要なくなる為、卵子や血液と一緒に剥がれ落ちます。これが生理のざっくりとしたお話。
次にこの過程でどこでどんな痛みや体にどんな変化が出るかお話ししますね。
生理痛のメカニズム
生理痛で一番多い症状は腰痛と下腹部の痛みです。その他にも吐き気や頭痛などを伴うこともあります。
しかも「生理痛」と言っても人によって千差万別。
生理前に痛みが来る人もいれば生理中に痛みが出る人もいるし、後半に痛みが強くなる人もいらっしゃいます。
それぞれタイミングによって疑われる症状も違います。
生理前の症状
生理前に痛い方はPMS(月経前症候群)と呼ばれています。
排卵後に黄体ホルモンが急激に増え、生理が起こると急激に減ります。
このホルモンバランスの変化に体はダルさや重さを感じ、イライラしたり頭痛が出ることが多いと言われています。
生理中(前半)に痛い方
この時期に痛い方はとても多いです。
プログラスタンジンというホルモンがこの時期は大きく影響します。このホルモンは子宮を収縮させたり、子宮内の神経の痛みに敏感になりやすくなります。
子宮が収縮して子宮内膜を外に出そうとします。この時キリキリと下腹部や腰痛が辛くなる方が多く、内臓も疲労して下痢などの原因にもなります。
生理中(後半)に痛い方
この時に痛い方は血の流れが悪くなっている。うっ血状態になっていることが多いです。
この状態だと下腹部に鈍痛が出ることが多く、足のむくみなどもひどくなる傾向にあります。
生理痛のみなら半身浴など温めると痛みが軽減することが多いです。
生理痛とヘルニアの関係性
これからが本題です。
骨盤と子宮系
子宮系の神経は仙骨と呼ばれる骨盤から出ています。よくカイロや整体などで、
「骨盤が歪むと生理痛が重くなるよ」
なんてことを聞いたことがある人もいると思います。何故?と思った方はこの先を読んでいただけるとありがたいです。
骨盤は仙骨と左右の腸骨の3つの骨を総称して「骨盤」と言います。
通常、神経が正常な働きをするのは歪みが少なく、神経にきちんと栄養が運ばれている状態です。多少は歪みがあっても体は動きます(正確に言うと体に歪みやゆとりがないと正常に動かない)。しかし、歪みが強くなり栄養が運ばれにくくなったり圧迫を起こしたりすると、その神経が関係している部分に痛みなどが出始めます。
つまり、単純に骨盤が傾きを出し始めるとある一定ラインを超えたら子宮系に異常をきたし始めることがあるということです。最初は小さい信号(小さい痛みや違和感など)から出すことが多く、気づかないことも多いのですが少しづつ進行していくので見落とす方が多いのが現状です。
骨盤が傾き始めると背骨のバランスも崩れてきます。左右のどちらかに傾くことが多くなり始め気づかずに椎間板ヘルニアに進行していることが多く、何かキッカケがあったかという質問に「特には気づかなかった」となります。
椎間板ヘルニアになると生理痛がより重くなる傾向にあります。
骨盤が傾き背骨も傾いてくると神経に栄養がいきにくくなり、筋肉が正常に働きにくくなります。
すると子宮系の神経も正常に働きにくくなるので例えば子宮を収縮させる為の筋肉が働きにくくなり、より強く収縮させなければならない状態になったら生理痛の痛みはより強くなります。
他にも神経に栄養がいきにくいことからくるうっ血もひどくなります。
血液を送る役割をする筋肉が正常に血液を送り出せなくなる為です。
他にも様々な障害が出てきます。
ではどうすればいいのか?その話をする前に神奈川カイロプラクティック整体院に実際にいらっしゃった方のお話をしますね。
実際に来院されたAさん(仮名)とBさん(仮名)の話
Aさんの場合
Aさんは腰痛がひどくて神奈川カイロプラクティック整体院にいらっしゃいました。
病院でもレントゲンを撮り、ヘルニアの一歩手前。椎間板症と言われたそうです。
ちなみにAさんは坐骨神経痛も出ていました。
最初にお話を聞いた時には生理痛のことは話されなかったのですが、坐骨神経痛が改善して腰痛も痛みが減ってきた時にAさんからこんなことを言われました。
Aさん「私、子宮筋腫があって生理痛もすごくヒドくて薬飲んでも結構辛かったんです。でもなんか腰の痛みが減ってきたら生理痛がかなり楽になってました!生理の時に少し痛くなって薬飲んでないことに気づいた感じだったので。」
続けて
、 Aさん「生理始まった頃から辛かったのでこんなに生理で痛みが少ないのはほとんどないです!腰の痛みと関係あるんですか?」
私「腰の神経と子宮系の神経はかなり近いところにいるので関係ありますよ。でも生理痛減ったの良かったですね!」
とお話をしました。それからAさんは腰の痛みも坐骨神経痛も感じなくなりました。
施術は計5回ほどです。
1回目で坐骨神経痛の痛みの軽減。2回目で坐骨神経痛と腰痛の軽減。3回目で腰痛の軽減(この時上記の話をしました。また坐骨神経痛もほとんど感じなくなりました)。4回目で腰痛の改善をして、5回目に全体の調整をしました。
それ以降は1ヶ月〜1.5ヶ月に1回メンテナンスする程度です。
もちろん今では生理痛は薬に頼らなくても全然平気になり、一応念のためレントゲン撮ってみたそうですがヘルニアの1歩手前の椎間板症もなくなっていたそうです。
Bさんの場合
Bさんは元々、生理痛はあまりひどい方ではなかったそうです。しかし、Bさんが神奈川カイロプラクティック整体院に来た理由は生理痛でした。
Bさんの話を聞いていると数年前に腰のヘルニアをやってから生理痛がひどくなったそうです。ヘルニアの痛みは取れても生理痛だけは残り続けたようで来られた時も薬を飲んで痛みを軽減してもそれでも痛くて辛いということで仕事を休まれて来られました。
Bさんを施術前に検査をしてみると椎間板ヘルニアとしての痛みはないけど潜在的に椎間板ヘルニアを持っている状態でした。
因みに、椎間板ヘルニアだから腰の痛みや坐骨神経痛が出るとは限りません。神経を圧迫していても痛みとして知覚されるかは別の話になってきます。
いらっしゃった最初は「とにかく今の生理の痛みをなんとかしたい!」という事だったのでそのための施術を行いました。
その後、痛みはないけど椎間板ヘルニアを改善するための施術と骨盤を矯正していき、1ヶ月目で薬を飲めば大丈夫な状態になり、3ヶ月目で薬はなくても耐えられる状態になりました。
5ヶ月目には薬は必要ない状態になり、痛みは少しあるけど生活には全く支障がないまでに改善しました。この間は1ヶ月に1〜2回ほどの施術です。
今ではメンテナンスの施術を月に1回〜2ヶ月に1回ほど受けに来られています。
※カルテを見直して了承を頂き、このAさんBさんの記事を書かせていただきました。
ではどうしてこの結果が生まれたのか?
神奈川カイロプラクティック整体院では生理痛でいらっしゃった方に共通で行うことがあります。
先ずは検査。骨盤の傾きと背骨の歪み、そして股関節がうまく可動できるかどうかを入念にチェックします。ここで間違うと結果が違ってきます。良い結果が得られないことが多いです。
ここで股関節が急に話に出てきましたが、股関節のズレは骨盤に影響します。
骨盤が傾いているからなのか骨盤は正常だけれども股関節がずれて骨盤が傾いているように見えるだけなのか見極める必要が出てきます。
施術は状況によって枝分かれして一人ひとり違う施術をするのですが、例で話していきますね。
状況がわかったら最初の施術は神経に栄養を行き渡らせるようなものを行います。
※全体を通して寝ているだけのような施術なので眠くなってしまう方がほとんどです 笑
そして次に仙骨の動きを改善するような施術をします。同時に仙骨の傾きも改善できるようにしていきます。仙骨の傾きをとることで骨盤全体の筋肉が緩みやすく、呼吸もしやすくなります。
仙骨の動きを改善させた後に骨盤(正確には腸骨)の傾きを修正していきます。
この時股関節の位置の調整なども含めて行うことが多く、この矯正を行うと骨盤の横の出っ張り(大転子と呼ばれる大腿骨の出っ張り)の位置や出っ張り過ぎている場合は少しスッキリします。
こうすることで子宮の無理な収縮をさせるのを防いだり、異常な動きをしにくくなり痛みが出にくくなります。(100%でないわけではないですが)
生理痛の場合骨盤を矯正して「はい終わり」となる訳ではありません。ホルモンバランスなどがかなり影響してくるのでホルモンバランスや自律神経系(痛みは交感神経を興奮させるため)の施術も織り交ぜて行なっていきます。
ホルモンバランスや自律神経系は頭を触っていきます。
これも気持ちよくて寝てしまう方が多く、またやってほしいとリクエストも多いです 笑
他にも「生理の痛み」そのものをその場で改善させるような施術であったり腰椎といって腰の骨の矯正を行う必要があったりと様々行います。
眠くなるような施術なので、どれも痛みを伴うこともボキボキと骨を鳴らすような施術も行わないので安心してください。
余談
感情と生理痛についてのお話を少ししますね。
生理痛って辛いので生理そのものを悪者と思っちゃいますよね。でも、それを含めて「自分」なわけです。痛いのもわかるんです。でも少しだけ「子宮」の感情に目を向けてあげてくれませんか?
生理は擬似出産と言われていて出産の練習をしていると言われています。
その出産は子供を産むためのものですよね。生理痛の時の感情は子供の心が関係していると言われています。
子供の頃の抑圧された感情だったり、悔しかったことやトラウマなどがより生理痛を辛くさせています。
ではどうするのか?
子宮の部分に両手を当ててゆっくり優しくさすってください。
その時に眉間にシワを寄せずに包み込むような気持ちでやってみてください。
そしてその後に骨盤の横の出っ張りに同じように手を当てて(片手ずつで良いです)ゆっくりさすってください。
どんな感情か探ることはないですが自分を認めてあげるようなそんな気持ちでやっていただけたら嬉しいです。
最後に
生理痛は女性独特の悩みですよね。しかも、なかなか外に言いづらいと思います。
なので私も最初に「話せる範囲で良いのでお話を伺わせてください」と言うようにしています。
「この人なら言っても良いかな」と思えたらお話いただければ良いと思っています。
とっかかりは何でも良いです腰が痛いでも全身のバランス調整でも。
本題は隠してもらっても良いです。話せる時になったら話してください。
お話いただいても頂かなくても全力で対応させていただきます 笑