正しい投げ方と聞いてあなたは何を連想するでしょうか?

野球

まず、競技的には野球やハンドボール、ボーリング、砲丸投げ、やり投げなど投げるという種目だけでも意外とたくさんの競技あります。
野球だけでも上から投げたり(オーバースロー)横から投げたり(サイドスロー)、また、投手と内野手でも投げ方は変わってきます。
私は、正しい投げ方と聞くと1番に投手が連想されます。おそらく、多くの人が同じなのではないでしょうか。
正しい投げ方というより正しい投球フォームを今回記事にさせて頂くのですが、正しい投球フォームという一括りのものは存在しないと思います。
10人いれば10人投げ方が違いますので、ご参考程度にご覧頂ければと思います。

野球では、大きく3種類のボールの投げ方があります。それぞれ、ボールを離す位置の違いによって種類分けされます。
上で離すとオーバースロー、横で離すとサイドスロー、そして下で離すとアンダースローです。
野球初心者はまずはオーバースローを覚えることが重要です。なぜなら、野球ではオーバースローを使う機会が多く、また、故障をしづらい投げ方だからです。

横や下からボールを離す投げ方は応用編として、まずは野球の基本的な投げ方であるオーバースローを覚えていきましょう。
既にオーバースローの人でも、基本を見直すという意味でも次から説明していくことをチェックしていきましょう。

正しい投球フォーム2つのチェックポイント

野球での正しい投球フォームとは、スピードと伸びのある球を投げられる効率のいいフォームのことをいいます。
効率がいい投げ方というのは、余計な力を入れずに軽い力でボールをより遠くへ、より速く投げられるような投げ方です。

野球を始めたばかりのうちは、力が入りがちで、力任せに腕を振り回してしまうフォームの人も少なくありません。
そこで、【利き腕の使い方】【体重移動】といった2つのチェックポイントを用意したので、ご紹介させて頂きます。

【利き腕の使い方】

テイクバックと自然体 •野球でいうテイクバックとは、ボールを投げる方向とは逆方向へ引いていく動作です。
この動作が腕を前に振っていく力強さに影響してきます。 肩関節、肘関節、そして手首を使って円のような軌道を描きます。

コツは、手の甲を内側にしながらテイクバックをとることです。つまり、テイクバックの時は手のひらが自分に向かないようにします。
また、「野手投げ」と言われる投げ方に見られる、まっすぐ耳の後ろの方に腕を引く種類のテイクバックの仕方もありますが、肘や肩に負担をかける投げ方になりがちなので、まずは円を描くようなテイクバックをする基本の投げ方を覚えて、正しい投げ方の感覚を養いましょう。

ここでは全体的な腕の力加減に注目しましょう。野球で良いボールを投げるためには、腕をリラックスした投げ方が基本になります。
なぜなら、余計な力が入っていると、腕をしならせることも、手首のスナップを利かせることもできないからです。

いろいろと覚えることも多いためか、一つ一つの動きを意識しなければならず、意識するがゆえに固い投げ方になりがちです。
ですが、繰り返しているうちに無意識に力を抜いた投げ方を覚えてきます。 確かに、腕は振るものですが、「振られる」といったイメージを持つのがコツです。

腰、骨盤の回転に腕がくっついてくるといったイメージを持つと、余計な力が抜けた投げ方をしやすいです。

 

【体重移動編】

軸足とステップ足 •軸足に体重を乗せるためには、ステップ足を地面から浮かせ、軸足だけで立ちましょう。
ここでは、どの程度ステップ足を浮かせるかではなく、軸足に体重を乗せることを意識するのがコツです。簡単に思えて意外とバランスをとるのが難しいものです。

ぐらぐらせず軸足だけで立ってから次へと体重移動させていけるよう練習しましょう。

ステップ足とは、相手に踏み出す足です。

軸足に乗せきった体重を、ステップ足に移すときに大きな運動エネルギーが生まれます。野球ではこのエネルギーを使って体を素早く動かし、腕を強く振るわけですが、ステップ足に体重を乗せきらないと、せっかく作り出したエネルギーをロスした投げ方になってしまいます。

初めは軸足に体重が100%、それがステップ足へと体重を移し変えていくにつれて軸足に乗っている体重が90%、80%と減少していき、やがてボールを投じた後は、ステップ足で100%の体重を支えることになります。

ボールをリリースした後、ステップ足だけで立つことがコツです。

まとめと練習法

これまで2つのチェックポイントを挙げましたが、利き腕、軸足、ステップ足の3つの使い方が上手くいけば正しい投球フォームを習得しやすいです。

  1. 軸足でしっかりバランスをとる
  2. ステップ足の位置をしっかり定める
  3. 円を描くようなテイクバックの取り方

この3つの練習法をそれぞれ紹介していきます。

 

まず①ですが、体幹を強くすることや下半身を強くすることももちろん大事ですが、それだとかなりの時間が必要になってきます。

簡単な練習法としては投球フォームと同じように最初の足を上げる動作の部分でしっかり上げ切った状態でバランスがグラグラすることなくビシッと片足立ちできるかを練習してみて下さい。意外と難しく、マウンドともなればより難しくなります。
ステップといたしましては3秒キープを10セット。これを10秒まで伸ばせれば充分だと思います。

 

②ついては①が安定することでより生きてきます

まず自分がどこに足を着地すれば投げやすいかを時間をかけて確認しましょう。

最初は肩幅ぐらいから徐々に広げていくぐらいでいいと思います。そこから半足分ずつ伸ばして自分の踏み込みやすい位置を定めましょう。
個人的には大きく開くより1足分くらいゆとりがあった方が好ましいと思います。
それが決まったならば、その足幅にあらかじめ足を開いておき、ノーステップで体重移動しながら最終的には利き腕側の足で地面を蹴り、ステップ足側でしっかり立てるように反復練習しましょう。

 

最後に③ですが、他の2つと比べてかなり時間がかかります

まずは円を描くとはどういった動きになるかを腕だけでしっかりとイメージしましょう。
イメージができたならば、①の片足立ちの止まった状態からそのイメージした動きを確認しましょう。
その動きがイメージ通りいくようになれば、ステップ足を着地させ、腕を振り切っていきましょう。

その時に投げやすさを感じたならば成功だと思います。なんか違うな。と思ったらもう一度一つ一つの動きを確認して修正していきましょう。この修正作業が時間がかかります。できれば週2回30球。この円を描くテイクバックは自分からでは見えないものですので、動画をとって確認することもおススメです。

 

投げ方 地道な練習ではありますが、必ず自分の投げやすい投球フォームに近づけると思いますので、是非参考にしてみて下さい。
また、肩に不安のある方、人間はもともと投げるという動作に不向きな構造をしています。

逆を言えば、それだけ負荷が高いものですので、投げないにしても軽く肩を回したり挙げたりするだけでもストレッチとしては有効なので日頃から動かしておくと肩こりなどの予防にもなります。
そして、今回の記事において分からないことや投球だけでなく方に不安のある方は気軽にお問い合わせいただければと思います。 最後までご拝読ありがとうございました。